アスメルには到達率測定の機能がありません。
一方で他の配信スタンドには到達率測定の機能が付いているものがあります。
到達率測定機能がなくて残念に思ったあなた。
ちょっと待ってください。
他社の到達率測定は本当に正確な数値なのでしょうか。
私の経験と、アスメル技術サポートへ問い合わせた回答を合わせてご紹介したいと思います。
到達率はどのように計測されるか
さて、そもそも到達率はどのように測定されているのでしょうか。
基本的に電子メールは、正常に送信が完了すると「250」という値が返されます。
この値が返ることで送信が正常に完了したことを確認します。
では受信はというと、何らかの原因によって届かなかった場合、エラーメールが返されます。
つまり、10件送って、2件のエラーメールが返ってきた場合は、
到達率80%ということになるわけですね。
到達率は正確に計測できない
ところがメールが届いていないのにも関わらず、エラーメールが返らないケースがあります。
例えばその1で説明した、なりすましメール規制に弾かれた場合です。
この場合、docomoではエラーメールが返りますが、auとsoftbankでは返りません。
このようにエラーメールが返らないフィルタリングが存在するのです。
他にも迷惑メールボックスに入ってしまった場合も、エラーメールが返りません。
しかし送信側ではエラーメールをもとに受信が正常にできたか確認するしかありません。
エラーメールが返らないものは到達したものとしてカウントされてしまいます。
つまり到達率が100%であっても、実際には届いていないケースがあるのです。
他社で計測される到達率というのは高めに設定されているわけですね。
到達率測定の数値を見て、「このスタンドは到達率が高い」と思っていても、
実際には到達率が低かった、なんてことがあるわけです。
アスメルでの到達率
これを踏まえてアスメルでの到達率はどうなのか。
結論から言うと、技術マニュアル:到達率を改善したいにある対策を全て行い、
かつ、オプトインのきちんと取れているリストへの配信であれば、
基本的に全て届くということでした。
もちろん古いリストだったり、信頼性の欠けるリストへの配信は論外ですよ。
エラーメールが返らないようなケースもほとんど回避できるので、
エラーメールの返ったものだけを不達として考えてよいということでした。
これは実際に配信してみて、わたしも思うことです。
マニュアルで案内されている対策さえきちんと行えば、
まず確実にメールが届くということです。
先に説明したように、到達率は正確な測定を行うことが事実上不可能です。
それにも関わらず到達率測定の機能を実装してしまっては、
届いていないメールを届いたと思い込んで対策をせずに配信を続けてしまうなど、
非常にもったいない状況が発生する可能性が高まるということで、
アスメルでは到達率測定機能にあまり積極的ではないということでした。
基本的に全て届くと言っても、唯一、問題があるのがIPアドレスのブロックです。
アスメルでは複数あるサーバーのIPアドレスを切り替えて配信していますが、
誰かのスパム配信によりブロックされてしまったIPに当たってしまうと、
メールが届かなくなることがあります。
ただこれは、専用IPプランのアスメル・プラチナを使うことで回避できます。